猫が草をむしゃむしゃ食べている姿を目にしますが、猫草として量販店で販売されている草以外にも、道端に普通に生息している草の中にも猫が好きな草があります。
猫が好む草は主にイネ科の植物です。お店で販売されている猫草もイネ科の植物です。道端に生息している草で猫が食べている草も大体はイネ科になります。中には笹を好んで食べる猫や、シソ科の植物を好んで食べる猫もいます。
猫は肉食動物なので、草や花・野菜などの消化は苦手とされています。実際、食べてしまって中毒を起こしてしまう草や花・野菜などは沢山あります。
食べたら危険だと言われている草や花・野菜などの植物は色々と紹介されていますが、食べても安全だと言われているは草や花・野菜などはあまり紹介されていませんね。猫が口にしても安全だと言われているものをピックアップして記事にしましたので、ご紹介します。
猫が好きなイネ科の植物
市販の猫草
燕麦(エンバク)
一般的に猫草としてお店で販売されている草は、燕麦(エンバク)が主です。ホームセンターなどで見かける猫草がコレです。
「キャットグラス」と呼ばれることが多く、オートムギ・オーツ麦などとも呼ばれ、オートミールやパンの原料となるものです。
大麦(オオムギ)
お酒やパン、青汁の原料ともなっている大麦若葉は、食感も柔らかいので老猫向きの猫草です。
何といっても栄養価が高いので、猫にいつまでも元気でいて欲しいと願う飼い主さんに選ばれている猫草です。
鳩麦(ハトムギ)
麦類というよりもススキやトウモロコシに近いと言われています。
漢方薬やお茶の原料、免疫力のアップ、肌にも良いと人間にも好まれています。
野外に生息している草
鼠麦(ネズミムギ)
こちらは猫草用に栽培されている訳ではなく、日本中どこでも生い茂っているので、どこでも目にするいわゆる雑草です。野良猫が口にしている大抵の猫草は、ネズミムギということになります。
別名で「イタリアンライグラス(Italian ryegrass)」という名前があり、牧草としても使用され、動物園の飼料にもなる植物です。
狗尾草(エノコログサ)
猫じゃらしという呼び名で有名な草です。ジャレるだけでなく、若葉の部分を好んで食べます。こちらも日本中どこでも見られる雑草です。
チモシー(和名:オオアワガエリ)
ウサギなどの家畜の餌や、牧草として使用されています。
こちらも日本中どこでも見られる雑草です。
ヒメシバ
日本中どこでも見られ、道端やコンクリートの間からも生えてくる生命力の強い雑草です。
カモジグサ
日本中どこでも見られ、道端でよく見かける雑草です。
とうもろこし
とうもろこしはイネ科の植物で、猫に不足がちなビタミンやミネラルが含まれています。ビタミンは猫の代謝をスムーズに行うための栄養素で、ミネラルは体液のバランスを保つこと・神経や筋肉を働かせるため、必要な栄養素なんだとか。
肥満気味な猫のダイエットにも効果が期待できるとも言われています。
ただし、穀物アレルギーがある猫には与えることが出来ません。
猫が好きだからといっても、与えすぎもよくありませんね。
猫が好きな笹・竹類
猫の中には、ササ科の植物を好む猫もいます。
クマ笹
日本中で見られる植物で、寒いところでよく育ち、1~2mと人くらいの大きさになります。雪に埋もれても生き残るほど、生命力は強いです。
クマ笹に含まれる成分には、体の健康を保つ作用があると言わています。クマ笹に含まれている笹多糖体は、殺菌効果や細胞活性化、ストレス軽減にも効果が期待できると言われています。
そして口臭や口内炎・歯周病などの症状を和らげる働きをすると言われています。胃・整腸作用もあり、 全身へと行きわたるとカラダの隅々の傷ついた細胞の働きを助け、身体が本来の免疫力を取りもどし、病気にもかかりにくくなることもあります。
笹はアルカリ性が強いので、酸性体質をアルカリ性体質に変えるためにも大きな助けになるそうです。
ペットだけでなく、人間にも効果が期待されているため、健康茶や健康食品としても使われています。クマ笹から抽出したエキスは、ぎゅっと凝縮したものなので、特に効果が期待できるそうです。市販のクマ笹エキスはこのようなものです。
その他の笹・竹類
- チシマザサ
- ミヤコザサ
- チマキザサ
- モウソウチク
- ハチク
猫が好きなシソ科の植物
猫の中には、シソ科の植物を好む猫もいます。
シソ
スーパーにも並ぶ『シソ』はハーブの一種で、猫が食べても大丈夫な植物とされています。単体では刺激が少し強いですが、ビタミン類も豊富に含まれており、猫の食欲が落ちた時などに少量入れると良いそうです。
キャットニップ
シソ科イヌハッカ属に属しているハーブで、葉の形状だけでなく匂いもミントによく似ています。欧米では古くから料理のスパイスやサラダとしても使われ、名前の通りで猫にとても人気があります。マタタビと同じような効果があるため、『西洋マタタビ』とも呼ばれています。作用としては、マタタビよりも弱めです。
だたし、キャットニップの種子は危険です。種子を大量に摂取してしまうと呼吸困難などの中毒症が生じることもあるので、種子は与えないようにしてくださいね。
こちらは市販されている猫草です。
その他のシソ科
- サルビア
- バジル
ラベンダーもシソ科の植物ですが、アロマオイルは特に危険性があるとされていますので、置かないようにしてくださいね。
危険性については、こちらの記事で紹介しています。↓
飾っても安全とされている花・観葉植物
猫に有害な花は沢山ありますが、猫が仮に食べてしまっても安全とされているお花は、とても少ないです。これから紹介する花・観葉植物は『アメリカ動物虐待防止協会(ASPCA)の無害な植物』のリストに紹介されていて、安全とされているものです。
アメリカ動物虐待防止協会(ASPCA)とは、動物の里親募集・レスキューなどの活動を行っている団体で、24時間の中毒対応のデータベースを元にリストが作られています。
安全とされている花
- ガーベラ
- バラ
- 胡蝶蘭
- 金蓮花
- ホウセンカ
- ヒャクニチソウ
安全とされている観葉植物
- エバーフレッシュ
- ガジュマル
- パキラ
- テーブルヤシ
- モンステラ
- サンスベリア
- シャコバサボテン
- シュロチク
- ミント
- 観音竹
ただし、猫の個体差や食べてしまった際の量・アレルギーなどにもよりますので、100%安全というわけではありません。食べた後に異変がありましたら、必ず獣医師・動物病院などへ相談してください。
花や観葉植物を設置する場合は、猫が近づかない対策をするとより安全です。
まとめ
いかがでしたか?市販の猫草が好きではない猫も、もしかしたら雑草や竹・笹などが好みなのかもしれません。市販の猫草を食べないのであれば、お金がかからない道端の雑草を試されるのも良いかもしれませんね。
花と観葉植物は、猫がいると花も観葉植物もほとんど置けなくなるので、どうしても置きたい場合は、参考になさってくださいね。