ラベンダーは猫にとって大変危険な植物だと言うことを、聞いたことありますか?
私は猫を飼い始めるまで、まったく知りませんでした。
ラベンダーの危険性について調べましたので、ご紹介します。
ラベンダーで猫が死んでしまう危険性
ラベンダーは匂いだけでも猫には毒
人間には効果・効能(リラックス、鎮痛・傷の鎮静、抗炎症・殺菌作用)があるラベンダーですが、猫には効果・効能というものはなく「毒」でしかありません。
ラベンダーを部屋置いた場合は、猫が食べてしまったり、ラベンダーの匂いを嗅いでしまったらとても危険な植物です。ラベンダーの匂いそのものが、命の危険がある毒性を含んでいるからなのです。
実際に、植物のラベンダーを部屋の中に置いたことで、ラベンダーの匂いを嗅いでしまった飼い猫の死亡例もあるようです。
エッセンシャルオイルは猫にはもっと危険
エッセンシャルオイル(精油)とは、植物から抽出した100%天然物質です。
アロマオイルとは、このエッセンシャルオイルをアルコールやキャリアオイルで薄めたものです。
植物に含まれる成分をぎゅっと凝縮したものなので、植物そのものよりも少量で危険な成分が沢山詰っているということになります。
ラベンダーのオイルだけが危険なのではなく、他のエッセンシャルオイル(精油)も危険な成分を含んでいるものが数多くあります。
特にティートゥリーは、猫のシャンプーやノミ防除用商品として以前使われていましたが、使用した直後に具合が悪くなるケースがあり、経皮吸収されたティートゥリーが中毒症状を引き起こしているという疑惑がありました。
1998年にコーネル大学の研究者によって実験が行われ、ノミが大量に寄生している3匹のアンゴラ猫の毛を剃り、皮膚に対してティートゥリーが高濃度で配合された市販のノミ除け商品を使用するというものです。
結果、約5時間後に3匹全てに中毒症状が現れ始めました。実験によってティートゥリーは中毒症状を起こすと証明されたのです。
エッセンシャルオイルが危険なのは、皮膚から吸収されること!体内に成分が蓄積するということ!です。排出されない成分は、猫の体内で蓄積されてしまうのです。
エッセンシャルオイル成分を猫は代謝できない
猫は遺伝的にエッセンシャルオイル(精油)の成分を、上手く代謝することが出来ないのです。
人間や犬は雑食で、植物性の食べ物を消化、吸収することが出来ます。馬や羊などは草食なので、もちろん植物を消化吸収することが出来ます。
しかし猫は完全な肉食動物のため、植物を消化、吸収することも出来ません。
このように猫がエッセンシャルオイル(精油)を上手く代謝できないのは、食性の大きな違いと関係があるようですね。
猫と同様に完全な肉食動物であるフェレットも、やはり猫と同じようにエッセンシャルオイル(精油)に対する中毒症状を示すことがあると言われています。
人間や犬などの動物は、体内に取り込まれたエッセンシャルオイル(精油)の成分を肝臓が代謝して最終的には尿と一緒に体外へ排出することが出来ます。
しかし猫の場合は、この代謝に必要な「UDP-グルクロン酸転移酵素」を体内で十分に作れないために、毒物をうまく解毒出来ずに中毒を引き起こす原因となっているようです。
体内の入ると肝臓や腎臓の細胞が壊死を起こす危険があります。
基本的に、エッセンシャルオイル(精油)焚かない方が良いですが、どうしても焚きたいという場合は、猫に有害とされている成分が入ってないことを確認してから使用した方が良いです。
エッセンシャルオイル(精油)を構成している成分のうち、フェノール類、ケトン類、ピネン、リモネンの4種は猫に対する毒性が特に高いと言われています。
ラベンダーで猫が死んでしまう理由
猫にラベンダーが「毒」というのは、ラベンダーを食べたり、匂いを嗅いだりすることによって猫の体内に吸収され、うまく代謝することが出来ない猫にとっては毒になる成分が、体内に蓄積されて肝臓や腎臓の細胞が壊死を起こす危険があるということです。
猫は人より皮膚が薄く、表皮の厚さは人の半分以下と言われています。その為、皮膚から猫の体内に毒性が吸収されやすいのです。
猫の年齢や体調によっても変わってくるのですが、抵抗力の弱い子猫や老猫、普段から身体の弱い猫がいる場合は、植物のラベンダー、ラベンダーのオイル、ラベンダーの成分が入っている商品などは使わない・置かない方が良いです。
ラベンダーによる猫の中毒症状
猫がラベンダーにより中毒症状を起こした場合には、以下のような症状が現れます。
- 嘔吐(一番多い症状)
- 食欲不振
- めまい
- けいれん
- 元気がなくなる
- 異常行動
自宅に植物のラベンダーがあり食べてしまったときや、ラベンダーオイルやラベンダ成分を含む商品を舐めてしまったときに上記の中毒症状が現れた場合などは、すぐに動物病院に連れて行く必要があります。
様子を見てからでは重症化する恐れのありますので、異常に気づいたらすぐに対処することで重症化を防ぐことが出来ます。
ラベンダーが猫に中毒を起こすまでの期間
食べてしまったり、沢山の量を皮膚から体内に吸収された場合、約2時間~8時間以内に中毒症状を起こすと言われています。
ラベンダーの毒は中毒症状を起こすと同時に、約3日~1週間で肝臓や腎臓の細胞を壊死、腎不全などを引き起こすとされています。
とにかく、気づいたら一刻も早く動物病院へ連れて行き、対処してもらうことが重要です。
まとめ
いかがでしたか?かなり衝撃的だったと思います。
ラベンダーは人間にとても良い効果があるのに、猫にこんなに危険な植物だということなのです。匂いを嗅ぐだけで体に蓄積されて中毒症状が起こすというものなので、今は大丈夫でも蓄積されて続けたら中毒症状を起こすかもしれないのです。本当に怖いですね。
私は猫を飼う以前は、気持ちをリラックスさせたり集中力を高めるためにもエッセンシャルオイルの中で特にラベンダーを焚いたりしていたのですが、猫を飼い始めてからは、たまたま焚く機会がありませんでした。
猫の事を色々調べているうちに、エッセンシャルが危険だということを知ったのですが、猫を飼ってから焚いていなくて本当に良かったです。
今後はラベンダー商品は家の中に持ち込まない、無くすように気を付けていきたいと思います。
皆様も愛猫のために、気をつけてあげてくださいね。